コスモロードの発展に寄与した機械
日本を代表する切削機のモニュメント
酒井重工業製 ER550F 銘板
【本文】
この酒井重工業製ER550Fは、平成8年(1996年)に従来のER550Fシリーズからさらなる進化、パワーアップした切削機として開発製造され、現在、国内に流通する大型機の主要な地位を占める基になった記念の切削機である。
酒井重工業株式会社は昭和47年(1972年)に国内初のアスファルト路面切削機製造会社としてER160を製作し、爾来50年、日本の大型切削機械メーカーとして業界の進歩発展に寄与してきたオピニオンリーダー会社である。
特に当初のERシリーズ(ER160→ER300)から進化した(ER500F→ER501F→ER550F〜ER555F)にかけては世界でも類をみない自走式のホイール式積込装置付大型切削機として、その独自の地位を築いている。
また、この切削機はワンマンオペレーションを可能にした、非常に生産性の高い機能を併せ持っており、機動力に富むその操作性は、日本のように道路幅が狭く、電柱、マンホール等の障害物や交差点の多い住宅密集地、都市部の過密な道路にあってはなくてはならない切削機であり、我が国の道路維持補修作業の機械化と生産性向上に多大なる貢献を永年に亘り果たしてきた。
そして、このERシリーズが我がコスモグループの今日までの発展に寄与した功績には誠に大いなるものがあり、深甚の謝意を込め、我がコスモグループ発祥の地、ここ藤ヶ谷にこの一文を認め末永く保存するものである。
令和3年5月吉日
コスモグループ
代表取締役 松村 健司
範多機械製 CRP-100Ⅱ 銘板
【本文】
この範多機械社製のCRP-100Ⅱ型は、1986年に従来の機種を全面的に改造し開発された小型式切削きであり、2021年にはCRP-100Ⅵ型へと更なる進化を遂げている。
範多機械株式会社は昭和54年に国内初の小型切削機HRP-100(ヒーター付)を製作、爾来45年に亘り日本で唯一小型・中型切削機(CRP-120FL)を製造するメーカーである。特に我が国のように交差点やマンホール、電柱等障害物の多い国ではドラムが左右にスライド出来、縁石ぎりぎりまで切削できる機能性は非常に重要で、業界に確かな地歩を築いている。
このミニ切削機の開発により斫り作業が大きく軽減され、周辺住宅への振動騒音の大幅な改善や、最近では橋梁部切削の需要にも対応できる貴重な切削機として益々その重要度を増している。
また、毎年自衛隊の要望により遠くは硫黄島まで派遣、国土整備の一端を力強く担っている誇るべき国産小型切削機である。
ここに、コスモグループへの永年の貢献を多として、保存するものである。
令和5年8月吉日
コスモグループ
代表取締役 松村 健司
Wirtgen製 W350 銘板
【本文】
ドイツ、ヴィルトゲン社が平成5年(1993年)に設計開発したこの小型路面切削機は翌平成6年(1994年)我国に導入されました。当初マンホール周りや道路端部のアスファルト撤去は振動騒音を伴う斫り作業が主な工法でした。
しかしながら、このW350が我国導入されて以降、その180°回転できる利便性と劇的な騒音の低減効果により、関東を中心に瞬く間に現場に浸透していきました。
このミニ切削機の出現により、切削修繕工法は環境に配慮した工法として更なる進歩と一層の飛躍を遂げることになります。
我国のように住宅密接地や交差点・電柱・マンホール等の多い道路状況におていは、この切削機はなくてはならぬ機種として益々重用されており、まさしく切削機の汎用性の象徴でもあります。
今日に至る我社の発展に大型機に勝るとも劣らぬ活躍を続けているW350→W35シリーズに感謝の意を込めると共に、此処にこの英姿を留め後世に伝えるものであります。
令和5年10月吉日
コスモグループ
代表取締役 松村 健司
Wirtgen製 2100VC 銘板
【本文】
ドイツ、ヴィルトゲン社が設計開発したこのアスファルト路面切削機は平成元年(1989年)に初めて我国に導入されました。昭和50年前後から道路修繕工事に路面切削機が国内でも使用される様になり、国産メーカーの地道な研究開発に伴う飛躍的な機能向上と共に切削機による路面補修が主流となり、現在に至っております。
そして当時、その国産切削機をはるかに凌駕したのが、このWirtgen2100VCであります。この切削機の出現により、我国の舗装修繕工法は以降飛躍的な進歩を遂げることになります。
また、現在、全世界に流布しているクローラ式切削機の全てのモデルの原点ともいえる機械であり、その意味においても、この切削機は時代を大きく転換させた、まさしく希代の名機といえます。
弊社では平成3年(1991年)に導入以来、数多くの難関工事に使用され、今日に至る社の発展に貢献した、まさしくコスモロードの歴史を無言の内に語る、愛機の最たるものであります。
改めて、社長以下従業員一同、深い感謝を込め、ここ藤ヶ谷の地にこの名機を永く保存し、先人の労を偲び、後世の学びとするものであります。
平成29年5月吉日
コスモグループ
代表取締役 松村 健司